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そろばん塾ピコ講師の平山です。
数教室を回り、様々な考え・様々なタイプの子を見てきた経験から、一般論でない、役に立つ現場視点の情報を配信していきます。
今回は9・10級に特化した記事を1本丸々書いていきます。
9・10級と言うと、多くの子が一番苦労するであろう“入門”のテキストを終えて、やった~!と達成感に浸っているところに間髪入れずに(※)取り組む級なわけで。そして、かけ算も入ってきて、延々と続く見取り算の恐怖からも逃れる事が出来る、天国の級なわけですw
それではじっくり解説していきます。
※間髪入れるかどうかはその教室によると思いますが、基本的にピコでは間髪いれません
何と言っても、一番重要なのは種目です。
種目に関しては「日商」「全珠連」「ピコ」すべて共通で2種目。
かけ算と見取り算のみ。
※全珠連のみ9級と10級が分かれています。
全珠連10級は見取り算のみ、9級は上記の通りです。
そして、レベルとしても大体似通っていると言っても良いでしょう。
特にピコと日商のレベルは全く同じです。
※ここでは日商&ピコに絞って解説します。
以前にもしつこく解説しておりますが、9・10級の見取り算は2桁5口です。
しかし、簡単に2桁5口と言っても、適当な数字を足したり引いたりしていくわけではありません。幾つかのルールに従って作問されています。
ここはそろばんの良いところなのですが、指導する側としてはこのルールを見逃してはいけません。
はい、それでは9・10級の見取り算ルール2つを解説します。
1、 見取り算10問のうち、加算は8問、加減算は2問
そして、その加減算の中で引き算が出てくるのは5回中1回のみ
つまり引き算に触れる回数が圧倒的に少ない、という事になりますね。
なので、9・10級の見取り算で高得点が取れたからと言って、2桁の見取り算が習得出来たことにはなりません。
まだ苦手なところが隠れている可能性は大いにあるのです。
(特に引き算が苦手な場合は…)
指導する側、そして保護者としてはここの部分を忘れてはなりません。
9・10級の見取り算とは別に見取り算の課題を与える必要がある場合も多いので、注意して見てあげましょう。
2、 2桁5口と言う事は数字が10個あります。
その10個で0~9までを1回ずつ使う
驚かれた方はいますでしょうか?^^;
嘘だと思われたなら、この画像とは別に日商検定の問題集を見てみましょう^^
必ずそういう作りになっていますから。
0~9まで満遍なく練習をしないと、苦手な計算が出来てしまう。それと、どの数字が来ても、何も考えずに指が勝手に動くレベルまで習得出来ないから、と言う理由だと思われます。
他の級もそういう視点で見ていくと、意外なルールを見つけることが出来るかもしれませんよ^^
※ここでは日商&ピコに絞って解説します。
9・10級のかけ算は2桁×1桁固定です。
1桁×2桁の問題も出てきませんので、非常にやりやすい“かけ算入門”と言えるでしょう。
また、かけ算を行うのに必要な知識は“九九”と“たし算”この2つのみです。
(かけ算のやり方に関しては
こちらのリンクで解説しております。)
たし算は入門編でみっちりと学んできたはずで、あとは九九がどの程度身についているか、それだけが問われる、このかけ算です。
2年生の後半になってくると、学校でも九九を行うので皆習得していきますが、その前段階の場合は注意が必要です。
九九は覚えるのに良い教材が殆ど存在しないのですね。(既に覚えたのを確認するための教材、更に早く正確にするための教材は沢山ある)
なので、大抵の教室だと九九表を見ながらかけ算を行うと思うのですが、これが落とし穴です。九九表を見ながらやっているので、他の大事な要素が抜け落ちてしまう事が結構あるのです。
例えば、感覚的に、かける順番や答えを置く場所を覚えていなかった、などですね。もしくは盤面でなく、問題集の数字を見ながらやっていた、などです。
と言った具合に、やはり珠算に集中できる環境は必要不可欠なので、入門の途中から九九を導入して、9・10級の早い段階で外そうとする指導のアプローチが大事だと思います。
因みに、九九をずっと見ながらやっていると7級くらいで第1の波が押し寄せてきます^^;
9・10級の合格点に関しては9級のものと10級のものに分かれます。
どういうことなのか、公式サイトの文言を引用してみます。
“”
9級、10級については、平成14年度から、それまでの9級の問題を9・10級で申し込み、合格点により、9級あるいは10級の判定をしています。
“”“
つまり問題は9・10級という1種類しか存在しないけど、合格点によって9級、10級と分けますよ~と言う事ですね^^;
※同じ様な形式は暗算の7~10級でもあります。
点数配分・満点は
見取り算1問10点10問合計100点
かけ算 1問5点20問合計100点
200点満点
これを20分間で行います
そして、肝心の合格点数は60点~115点(10級)、120点以上(9級)
となっております。
そこまで難しくない検定であるのは間違いありませんので、9級を取得する前提で9・10級を受けるのが望ましいです。
入門をクリアして、9・10級をクリア出来ない子は今まで見たことがありません。
それくらい難易度としては落としてある(低くしてある)検定です。
ですが、逆に簡単だからと言って慢心に陥るのは良くありません。
あくまでここは始まりですから。
その後の7級、そして多くの子の壁になるであろう6級を見越して、切磋琢磨していって欲しいです。
切磋琢磨の方法ですが、、、、
・今までの復習を怠らない
・9・10級の練習を簡単だと感じたら、出来るだけ早く、そして満点を確実に取れる様にする
などなどです。ここは教室の先生に聞いてみると良いでしょう。
きっと笑顔で沢山宿題をくれると思いますよ(笑)
辛かった入門後の級練習はとても新鮮に感じることでしょう。
そして、検定を受けるまでの期間は退屈に感じる事もあるかもしれません。
しかし、上を常に意識して、次につなげる9・10級でありましょう。
それを決めるのはあなた次第です!!!(どっかの番組?)
以上、9・10級の解説でした。