身も蓋もないそろばんの上達方法~テクニック論編~

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そろばん塾ピコ講師の平山です。
数教室を回り、様々な考え・様々なタイプの子を見てきた経験から、一般論でない、役に立つ現場視点の情報を配信していきます。

前回は上達方法の精神論編をお届けしました。
軽くおさらいすると、そろばんの上達に必要なのはテクニックよりメンタル面(平たく言うとやる気)が大事。そして、モチベーションの維持のためには目的の理解、そして目標設定が大事で、それの徹底の為に親子コミュニケーションが必要不可欠、という事をお伝えしました。(大分意訳しておりますので、よろしければ元記事をご覧ください)

身も蓋もないそろばんの上達方法~精神論編~

これらのメンタル面が整ってこそ、テクニックがかけ算式に役に立ってきます。
さて、この記事では身も蓋もなく、そのテクニックについて論じていきます。
(前回も書きましたが、身も蓋もないとは、露骨すぎて情緒が無いさま。と言った意味です。悪い意味で使っているわけではありません。念のため。)

まずは集中しよう

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精神論は既に書いた通りですので、モチベーションは問題ない前提で話をすすめましょう。
モチベーションの次に大事なのは、集中です。(ピコ調べ)
そして、集中に必要不可欠なのは、体の“姿勢”です。

学校でも塾でもどこでも大丈夫ですが、周りを見てみましょう。
姿勢が悪い子は徐々に集中を乱していきます。勉強の際にも食事の際にも、それは具体的な形となって現れます。
それは何故か。姿勢の良さで疲れ度合いが全く違うからです。
という事で、そろばんをやる時の姿勢の良さを守るただ一つの原則。
5本の指をフルに使って、左手をそろばんに添えておく。これです。
なので、初心者の頃には常に左手を出しておくように指示します。ちゃんと教えたとか教えていないとかそんな事はお構い無しに、左手が抜けてしまう子は非常に多いのです。
習慣といえるレベルまで根気強く言い続け、何故それが必要なのか何度も何度も言い聞かせます。
それが出来ない教室に未来はありません。

鉛筆の持ち方

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さて、その次にしっかりと守らなくてはいけないことがあります。
まずは鉛筆の持ち方です。次いで、指使い(運指・運珠)です。

鉛筆の持ち方と言っても、書く時だけではなく、そろばんを弾いている時にも気を使う必要があります。
鉛筆の芯を小指の方に向けて、軽く握る。そして、親指と人差し指を出す。


こんな感じですね。
ポイントは軽く握る事です。

書く時はピッと持ち替えます。

これは普通の鉛筆の持ち方ですね。私はグリップを付けていますが、子どもの手ならグリップは必要ないと思います。(筆者は意外にも?手が大きいので…)

文字だけだと分かりにくい面がありますので、動画も作成してみました。
合わせてご確認ください^^

(珠を弾いた後に指が跳ねているのは真似しないでください^^;私も普段はまずやりません)

指使い(運指・運珠)

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指使いの方法に関しては、過去にまとめていますので、こちらをご確認ください。

そろばんのやり方~みとり算編~

ここでは何故正しい指使いが必要なのか、書いていきましょう。
まず、100%どこに行っても正しい指使い、と言うのは存在しません。算数にも解き方が数種類あるのと同じ様に、珠算でも細かくみていくと、指使いがいくつか存在します。
良くあるケースとして、昔習っていたお母さんに教わったりすると、微妙に教室と違う…なんて事がありますが、上記した通り、微妙にちがったりするのは仕方ありません。
ここで大事なのは【まずは、教える側のやり方を守って覚える】という事です。
初心者のうちに講師と違ったやり方をしていては、その後の指導にも大きく影響してきます。また、次第に本人もどちらをやるべきなのか判断に迷うケースなどが発生します。

大事なのは、

・教室のやり方にあわせて、一つの理念に基づき、指使いを混在させないこと

なので、少なくとも級(10~1級)を取得している間はしっかりと教室のやり方を遵守しましょう。

焦って先に進むことに意義はない

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そろばんとは一部の特殊な計算(応用計算など)を除いて、基礎の積み重ねです。
その基礎を昇華させて高次元、別次元まで高めていくのが特徴です。

ですので、マスターしていない部分を放置して、急いで先に進むのは得策では無いのです。

復習をやる事にネガティブさを見出さないでください。
先に進むための重要なステップです。

6級の子が一時的に基礎まで戻って、復習する事だって特段珍しい事ではありません。
だから、(先に先にと言う気持ちは分かりますが)地面に足をつけるのが何より最優先です。

年間100時間以上の法則

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そろばんは兎に角練習ありき、と言う事は良く言われます。
そこでボーダーラインとして年間100時間程度(以上だと尚良い)、とピコでは定めています。

週2回で年間45回通って、約90時間、そして宿題が毎回10分ほどあるので、大体100時間クリアとなっておりますが、週1の場合は少し事情が異なります。
練習時間が明らかに少なくなってしまうので、上達を望むのであれば、ある程度の宿題量は必須となります。

それが難しい様であれば、週2に増やす、もしくは1日に2時間受講する検討をする必要がありそうです。
また、週1=前回習ったことを忘れる可能性が高い、
体調不良で休んでしまうと2週間も間が空いてしまい、振り出しに戻ってしまう、などという事にも繋がるので、
効率を上げるためにも宿題は必須と言ったところです。

今でなく、未来を見よう

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これで最後の項目です。
そろばんは繰り返しが多く、そして間違えるとはっきり×となってしまい、そして正解するまで延々とトライし続けないといけない、ある種過酷な面がある習い事です。
今の、目の前の、この面だけを見ているとすぐにやる気をなくします。

そう言う考えは捨ててもらい、そろばんが出来るようになったらどうなるのか、ここを考えていきましょう。
成績が伸びないことで悩むのではなく、その時間を伸びたらどうなるのか、考える事に使います。一種のやる気イメージトレーニングですね。

また、行き詰った時は、出来ない言い訳をするのではなく、
どうしたら出来るようになるのかを考えましょう。

これは講師の指導より、本人の思考が大事です。
なんでなのか、最後は精神論に戻ってきてしまいましたwww

まとめ

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テクニックと言うよりは心構えと言うような内容になってしまいましたが、どれも大事な事で、しかもあまり言われていないことです。
そろばんばかりに目が行くと、計算計算練習練習となりがちですが(それも大事なのですが)、その前にクリアしなくてはいけない事をしっかり頭に入れておきましょう。

これでそろばんの上達は確実です^^

そろばんは、
お子様の可能性を広げます

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計算力・集中力・忍耐力・判断力、記憶力・想像力・発想力など、一生モノの力を身につけられます。そろばん脳(頭の中のそろばん)を作れます。

よろしければ、キャットリーの特長そろばんの効果についてもご覧ください。

オンライン校もあります。教室での対面の授業と遜色ない授業をオンラインで実施します。ぜひ体験授業にご参加ください。