そろばんの検定の種類とレベルの違いについて 全珠連編

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そろばん塾ピコ講師の平山です。
10教室程度の講師管理・研修などを行っています。現在は担当教室も持っており、年長さん~小学5年生までが在籍しています。そろばんの技術だけを教える講師は目指しておらず、子どもの総合的な未来にコミットしております^^

さて、お待たせしました!
今回は全貌が謎に包まれている全珠連、正式名称「全国珠算教育連盟」です。(大げさ^^;)
全珠連は教室用と言っても良いくらい、検定があまりオープンになっていないので、情報が入ってき辛いのですが、
身銭を切って、教材を購入し、そして自ら練習にも取り組んでみましたので、下記をレポートしたいと思います。

まずはこの検定シリーズのリンクからです。

検定シリーズリンク

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概要編

日商編

全珠連編(本記事)

ピコ検定編

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ちょっと特殊な検定種目

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概要編でも触れましたが、準3級以上になると幅広く扱っているのが全珠連最大の特徴です。

・かけ算
・わり算
・見取り算
の3つは勿論のこと

準3級以上の選択種目として
・暗算(見取り暗算のみ)
・伝票算
・応用計算

があります。
3つのうち2つを選ぶことになっていますが、実用性からいくと、暗算と応用計算をお勧めします。
暗算の実用性は言わずもがなですが、応用計算もまた違った視点でそろばんを楽しめるかもしれません。学校の勉強にも多少の足しにはなるでしょう。
伝票は…紙をめくりながら行う見取り算ですよね。私が知らないだけかもしれませんが、今の時代、何かの役に立つのでしょうか^^;
(見下しているのではなく、素朴な疑問として。)
誰か伝票の有用性を知っている人がいたら是非教えてください。でも流石に紙捲りが速くなるとか、そんな事言わないでくださいね^^;
それなら、わざわざそろばんで鍛えなくても良いですから!

そして、段位になると開法(√を通常の数字に変換する計算だと思っていただければ大丈夫です)
が入ってきて、暗算・伝票・応用計算・開法の中の3つを選択します。
という事で、段位になると必須種目3種類と選択種目3種類の計6種類に取り組まなければならない、と言う受験さながらの様相^^;

そろばん自体が楽しい、と言う場合は沢山の種目をこなすのも面白いかもしれませんね^^

レベル感

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少し話はズレますが、昨日改めて7級~1級まで、すべて時間を計測して検定形式でトライしてみました。普段、全珠連の検定を積極的に練習することも、特に教えることもないので、記事を書く前に!と思ったからです。
(あ、ぶっ通しで行い、結構疲れましたが、勿論1級まで合格しましたよ^^)

私の感想としてはですが、どこかで急に難易度が高くなって、なかなか受からなくなる。と言った事も少ない様に感じます。日商に比べて簡単だから、と言えばそれまでですが、絶妙なレベル感で成り立っている、とも言えるのでは無いでしょうか。
準級の必要性を特に感じませんので、級のみ受けていき、どうしても!と言う場合のみ準級を検討しましょう^^

そして、特筆すべきは見取り算の口数(7-8口)、桁のバラつきでしょうね。
(※桁のバラつきはピコ検定でもあるのですが、慣れないと足元を完全にすくわれます…でも実用的だとも言えるので、私は適度なバラつきがあってしかるべき、と思います。)

見取り算の問題を見ると、(日商に比べて)簡単だと感じるかとは思いますが、時間が7分しかない上に15問もありますので、割とスピード感は要求されます。

↑日商1級

↑全珠連1級

かけ算・わり算は15問で、桁数も少なめなので日商と比較すると、かなりやりやすいですし、具体的に言うと日商3級に合格できるのであれば、(かけ・わりに関しては)全珠連1級合格も視野に入ってきます。

把握しやすい合格点

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合格点に関しては全て共通で分かりやすいです。
1問10点、15問出題され、150点満点
全ての種目で100点以上を取れば合格です。
(珠算のみ。暗算はまた少し違います)

7割以下でも合格出来、決して合格点数は高くありませんが、全種目満遍なく取る必要があるのと、1種目でも落とすと合格できないと言うプレッシャーはあるかもしれません。(私は検定としては、日商しか受けたことが無いので、実際のところは分かりませんが…)
特に準3級以上だと5種目、段位になると6種目あるので、長いっちゃ長いです。
それでも段位の最長時間でたかだか45分しかありませんので、中学校の中間・期末テストや受験に比べればなんてこと無し!1教科分しかありませんよ^^

あ、暗算は3分。応用計算は10分。なので、これから受検の方はお間違えなく。

お勧めの受検方法

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全珠連検定の活用法について。

全珠連の教室に通っている場合は、2か月に1回の検定がありますので、そのまま全珠連のみ受けていけば間違いありません。
特に級の間は先ほども述べた通り、レベル感がちょうど良く、急に難しくなって、何か月、
下手すると1年以上手も足も出ないなんて事にはならないと思います。(ちゃんとやっていればの話…)
保護者からすると嬉しい検定と言えるのでは無いでしょうか。
弊社でも全珠連の検定を併用して活用していきたい位です。
(検定を受けると、モチベーションも上がります…^^;)

また、準3級以上は選択種目の問題がありますので、そこから年3回の日商検定に切り替える、もしくは段位に入ったら切り替える、なども良いでしょう。

日商の良いところは、何と言ってもその緊張感と難易度にありますので、
ぜひ腰を据えて受けると言う場合は商工会議所に出向いての日商検定の活用も検討ください。

特に段位に関して言うと日商(日珠連)が良いと思います。(後述有り)

全珠連 段位試験

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段位を受ける場合は「全珠連 段位試験」という名称になります。

段位の問題は、日商と同じで、1種類。難易度は1級より少し難しくなっています。が、日商よりは明らかに簡単ですね。
何点取れたかで取得できる段位が変わってくるのも、全ての種目で規定点数を満たさないと段位認定されないのも日商と同じです。

ここできついのは6種目ある、という事ですよね…^^;
認定の点数はと言うと…

殆ど日商と同じです。
なので、6種目の必要性を感じない場合は少し頑張って日商を受けるのをお勧めします。

ですが、どちらもレベルが高い事は間違いないです。
数年間、毎日珠算に費やしてもセンスの問題で段位に達しない子だって多くいるのですから。
でも、小さいうちは結果より「何を学び取れたのか」「何に気付けたのか」そこが大事だと思っている講師なので(私は…の話です)、段位が取れたからと言って、特段、何かが有利になるわけでは無い、という事も気付いて欲しいですね。
あ、話が完全に逸れました…^^;

暗算について

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続いて暗算です。

暗算に関しては、、、日商(日珠連)もそうなのですが、レベル設定が微妙なんですよね。
どちらも難しくなるタイミングが微妙と言うか、唐突と言うか…
珠算に比べて洗練されていない、と言うのが正直な感想です。教える側としてもやりにくいですね。

7級からかけ暗算が導入され、6級からわり算が導入されます。
レベル感は日商の方が上級にいくと難しい、といったところです。珠算と似ていますね。

こちらも段位はありますが、認定基準が珠算とは若干違いますので、お気をつけください。(詳しくは公式サイト)でご確認を!

という事で、暗算力を鍛えたいなら、紙の暗算に加えて、読み上げ暗算やフラッシュ暗算で決まりでしょう。
(え?どういうこと?^^;)

まとめ

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さて、割と謎に包まれている全珠連の検定を解説してきましたが、何となく詳細まで伝わりましたか。
(全珠連に関しても)どんな記事よりも、公式サイトよりも、細かく細かく書いたつもりですが、まだまだ完全につもりレベルです。
また折を見て、気付いたことがあれば別記事で書いていきたいと思います。
実際に受けにいってきたレポートでも良さそうですね^^

次回はピコの教室でしか受けられない、ピコ検定についてです。
今までも折に触れては記事にしていますが、見やすく、分かりやすい様に、また初めて見た人にも興味を持ってもらえるように気合いをいれて書くつもりです。
乞うご期待!

※ピコの教室は、あくまでピコ検定がメインですので、全珠連の事がすべてわかるわけではありません。おまけに全珠連に関して言うと、自分で積極的に情報を集めないと、そもそも何も入ってきませんし…
そして、短期間の調査なので、間違っている部分があるかもしれません。
自分にとって重要な情報は公式サイトや直接の問い合わせでご確認いただけると幸いです。
※全珠連の場合は教室の講師に確認するのが一番です^^

そろばんは、
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