そろばんのレベルや合格点~4級~

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そろばん塾ピコ講師の平山です。
数教室を回り、様々な考え・様々なタイプの子を見てきた経験から、
一般論でない、役に立つ現場視点の情報を配信していきます。

6級・5級と解説してきましたが、着実にステップを踏んでいることにお気づきいただけましたか?
そろばんの凄く良いところは、級のレベル設定が絶妙なところにあります。
歴史の長さより来るものが大きいのですが、検定を目指して努力をすれば着実に成果が上げられます。
そこに指導者の大きな工夫は必要ありません。(小さな工夫は必要)
つまり、指導者による成果の振れ幅が非常に少ないのです。
翻って学校の先生や塾の講師などはとてもスキルが必要で、かなり教師依存の部分がありますよね。
指導方法について、非情に相性が悪い、と言う場合もあるかもしれません。

また、珠算はその得た成果をとても失いにくいところも注目すべきことの一つです。
では4級の解説です。

時間切れの4級

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まずは統括から入りますが、4級はピコの中で別名“時間切れの4級”と呼ばれています。

…冗談です、私が名付けました^^;

4級は特に目新しく学ぶことはありませんが、再度、臨界点に達し、時間と言う大きな壁が立ちはだかります。そこを乗り越えないと先はありません。
基礎(足し算引き算九九)は言うまでもなく大事で、やはり5級で解説した“片落とし”“割り暗算” “大還元”ここを習得しているか否か、が大きな分かれ道かと思います。

掛け算

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3桁×3桁から4桁×3桁に進化します。
これくらい桁が大きくなると、目線の移動はできるだけ少ないほうが時間のロスが少ない=片落としが有利、です。
片落としというのは片方を覚えて計算する(ないしは珠で想像する)ので、目線の移動は全く必要ありません。あとはテクニック的にも有利な方法を考えて実行していく必要があります。
例えばかける数が1の場合、単純に掛けられる数を足し算の様に順々に入れていけば良いのですが、そう言う類のショートカットに気付ける気づけないか、も大事です。
(説明しても何のことかさっぱり分からない子はやはり一定数います^^;)

割り算

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6桁÷3桁が標準、6桁÷2桁や6桁÷4桁も出現します。
ここでも掛け算同様、基礎や片落としは大事です。
珠算は積み重ねなので、当たり前と言えば当たり前なのですが、“割り戻し”もそろばんを弾く動作と同様なくらい普通に出てきます。
ですので、基礎(引き算)、九九、割り戻し(大還元含む)、割り暗算、片落としを駆使して、何とかゴールに漕ぎつける、言わば総力戦で挑まなければいけない4級。
やはり時間切れの4級です。

見取り算

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ここから先は少し余談になります。
何故ピコの検定が難しいか、と言う話をさせていただくと、日商検定の場合、3級受験者の合格率が著しく低い傾向があります。その割合、半分以下。
折角3級まで来て検定を受けるのならば、合格してもらいたい。その思いでピコの検定は10級~4級まで難しい仕様となっております。そして3級では日商検定にレベルが合いますが、4級→3級のレベル差がかなり少なく、しかも基礎はピコ生の方が習熟度が高いという事になります。
その甲斐あってかピコ生の合格率は8割程度です。
どちらが良い悪いとは言えないのですが、2~3級取得を目標にしているピコならではの発想なのではないでしょうか。

また、転塾されてきた場合、下の級からスタートする場合が多いです。
これは明らかに上記のレベル差が関係しています。ですので、他のそろばん塾に通われている子と、お子様の級の差(と言うか進度)を決して比べない様にお願い致します。

戦略的な部分も…

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話をもとに戻しましょう。
4級を合格するには知恵も必要です。

先日、教室で4級の指導をしていた際、30分の時間の中で掛け算・割り算を20問すべて解き、その後、見取りは殆ど解けずに時間オーバーになってしまった子がいました。
掛け算割り算は満点近かったのですが、逆に見取り算が0点に近くなってしまい、点数としては不合格となりました。(検定ではなく、おけいこの話です^^;)
この場合、合格に向けての近道を行くのであれば。解く順番を変えるのが良いかもしれないのです。
セオリーとしては得意なところ(=得点が取れる)からやるのですが、上記のケースの場合、完全にそうとも言い切れません。
ここは講師と相談しながら、その子のためにやり方をカスタマイズしてアドバイスしていきます。(ですが、あくまで決めるのは生徒自身です)

他にも答えの桁を先読みしする、などなど、合格への近道はいくつかありますが、その子が必要となったときに教えています。必要のないことは基本教えません。響かないことを言っても効果が薄いのです。

まとめ

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中級者の集大成と言える4級でした
ここをクリアすれば、更にさらに道は開けます!

そろばんは、
お子様の可能性を広げます

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計算力・集中力・忍耐力・判断力、記憶力・想像力・発想力など、一生モノの力を身につけられます。そろばん脳(頭の中のそろばん)を作れます。

よろしければ、キャットリーの特長そろばんの効果についてもご覧ください。

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