そろばんの検定の種類とレベルの違いについて ピコ編

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※ロゴが新しくなりました

そろばん塾ピコ講師の平山です。
10教室程度の講師管理・研修などを行っています。現在は担当教室も持っており、年長さん~小学5年生までが在籍しています。
そろばんの技術だけを教える講師は目指しておらず、子どもの総合的な未来にコミットしております^^

今回はピコ生しか受けられない、ピコ生のためのピコ本部によるピコ検定です。
(あ、元アメリカ大統領リンカーンの言葉ですね^^;)
この検定の意義としては、勿論子どものモチベーションアップや、
自信に繋げると言うところは(他の検定同様)あるのですが、
何故オリジナルの検定で無いといけないのか、
ピコの検定は他と何が違うのか、と言った部分などを深堀りしていければと思います。

検定シリーズリンク

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概要編

日商編

全珠連編

ピコ検定編リンク(本記事)

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ピコ検定の意義

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本来の目的については置いてといて、何故ピコ検定が良いのか、他と何が違うのか、と言う部分について考えていきましょう。
まずは、だれが受ける検定なのか、と言う問題です。当然ですが、ピコ検定はピコ生しか受けることが出来ません。当たり前と言えば当たり前なのですが、これは結構大きな問題です。

どういう事か説明すると、他の日商検定や全珠連の検定はそれこそ色々な教室があって、目指すところもそれぞれ。事情もそれぞれなわけです。また、生徒数が多くて、声が大きい(影響力が大きい)教室もあるでしょうし、しがらみも沢山あるでしょう。本当に今必要な検定種目や内容が分かっていても導入できなかったりするのです。
また、外部からの検定受験者を増やさないといけない側面もありますので、受かりやすい様に忖度したり、と言ったことも勿論あるでしょう。

翻ってピコ検定はどうか。
全てピコと言う名前がついた教室の検定なので、通っている子どもの傾向としては似通ってくるものです。そして、大きなしがらみや事情もありません。なので、その時代に応じて検定内容をアメーバの様に変化されていける強みがあります。
ピコ検定の目的は、ピコ生を成長させるものであれば基本的には歓迎されるのですから。

また、ピコ検定を受ける人数は在籍人数に比例するのは言うまでもないので、
良い検定作り=良い教室作りに繋がり、良い教室作りが受講人数の多さに繋がります。
なので、良い検定作りは欠かせません。
そういう意味でも子どもの成長につながらない検定は作られない、ということです。

現在は「基礎を重視して、なおかつ日商2・3級に受かりやすい」ピコ検定となっていますが、将来的には全く違ったものになっていてもおかしくありません。
時代の変化に対応して生き残っていく、と言うのはそういう事なのです。

という事で、ピコ生のために作られている検定。と言う理解をお願いします^^

検定種目

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ピコの検定は日商検定に準じて作られている部分が多いです。という事で、

・かけ算
・わり算
・見取り算
の3つしかありません。

また、別途
・暗算検定
・ピコ暗算ABC検定

を受けることが出来ます。
という事で日商検定とほぼ同じと思ってもらえれば間違いありません。
ピコ暗算ABCとは平たく言うとフラッシュ暗算の事ですが、かけ算・わり算も行う事が出来ます。(他社の有名なものは見取り算のみ)

レベル感

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ピコ検定の3級~1級は日商検定と同じです。これは前述の2・3級に受かりやすいピコ検定を目指しているからですね。
ほんとの事を言うと、もっと上に目標設定をしておいて、
2・3級はあくまで通過点となると一番向上しやすいとは思うのですが、
現代っ子にそこまでのそろばん指導は必要不可欠ではない、と言った考えでこのレベル構成としています。

それより、特徴的なのは10級~4級です。

おさらいしましょう。
「基礎を徹底的に重視する」「2・3級に受かりやすい」
ピコ検定の特徴はこの2つです。
この2つを両立する検定の作り方はこうです。

「下位級のうちに見取り算を徹底的に習得する」
見取り算の徹底的な習得=珠算の習得と言っても過言ではありません。
よって、ピコ検定の作り方としては正しいものだと思い込んでいるのですが…。

文章で伝えるにも限界がありますので、ここから先は画像で確認してみましょう。

(日商9級)

(ピコ9級)
まだ変わりませんね。9級は同じです。

(日商8級)

(ピコ8級)
8級は少し変化が出てきます。
違いが分かりますか??

※口数の違いがあります

(日商7級)

(ピコ7級)
7級からは明らかな差になって現れます。
10口と15口と言うのは想像以上に違うんですよね。日商7級=ピコ8級と言う事なので、ピコの見取り算が難しいのはお分かりいただけたと思います。
さて、15口をやり切るのに必要なスキルですが、

・15口の中で今どこをやっているか、しっかりと順々に追える
・苦手な繰り上がりや繰り下がりが無い
・時間制限に引っかからない

と言った事をクリアする必要がありますがこれは珠算を続けていく(級をあげていく)上で必要不可欠なスキルです。
ピコは早いうちにこのスキルが必要なことに気付いてもらう、と言ったアプローチの検定と言うわけですね。

逆に言うと、これに気付けないと、なかなか進まないのは言うまでもありません。
講師がどうのこうの言ったところで、大した事はありません。本人の自覚は何よりも大事なんです。

さて、級をもう少し進めていきましょう。

(日商6級)

(ピコ6級)
6級からは桁のバラつきが開始されます。かつ15口はそのまま継続。
難しいのは言うまでもありませんが、想像以上にこの桁のバラつきは大変なんですよ。
全珠連の検定でもバラつきはあるのですが、あちらは口数が少ないのでまだマシかもしれません
そして、6級はかけ算・わり算共に難しさが一気に跳ね上がることもあって、壁の6級が更に高くなっているわけです。

5級は飛ばして4級にいきましょう。

(日商4級)

(ピコ4級)

※6~4級は全て同じ傾向です。

ピコ4級の数字は大体60文字、日商・ピコ3級はぴったり60字です。
これをどう捉えるかは置いておいて、そこまで難易度が変わらない、という事はハッキリと言えるのは無いでしょうか。

故にピコは3級の合格率が高いのです。

合格点

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続いて合格点ですが、こちらは殆ど日商検定に準じて作られていますが、一部違いがあります。

ざっくりと
9級~7は6割以上で合格
6級~4級は7割以上で合格
3級~1級は8割以上で合格
準3・準2級・準1級は7割以上で合格

日商の場合、準級は8割以上で合格なので、ここは少しハードルを下げています。
そもそも何のための準級なのか、という事ですが、通常級にチャレンジするための繋ぎと考えるとこれで良いのでは無いでしょうか^^

微妙に違う部分は8級と7級です。
日商の場合、制限時間20分で、見取り・かけ・わり、全て10問なのですが、
ピコの場合は制限時間30分で、見取り10問、かけ算・わり算は20問です。
合格点数はそれぞれ200点中120点(日商)、300点中180点(ピコ)
※どちらも6割で合格なのは同じです。

という事で、ピコ生は混乱しない様に気を付けてください^^;

受検方法

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ここではピコ検定の活用法について書いていきます。

以前の記事にも書いた通り、ピコ検定は毎月ありますので、レベルが達していれば毎月受けることが可能です。なので、ちょっと先のごく短期目標として検定を活用して、自分を追い込んでいく、と言う使い方が効率的です^^
もっと言うと講師も必ず追い込まれますので、おけいこの時の気迫が違うと思います(笑)

しかし、例えば、4か月に1回だと、受ける級をずっと練習していくわけにもいかず、先に進まなければなりません。目標にもなかなかし辛いのですね。
更に、ここで(合格していないのに次に進むような場合…)気を付けたいのは「本当にその実力がついているか」ハッキリしないケースも多い、という事です。

ピコ検定であれば、検定を受けて、合格不合格が分かるまでその級に留まっていても特に問題はありません。毎月検定があるのですから^^

何が言いたいのかと言うと、ピコ検定は結果を見ながら着実にステップアップ出来る、という事です。基礎を最重要視するのであれば、そのメリットは大きいですね。

ただ、ピコ検定の問題は「拍」が付かないこと、それから緊張感が足りないことです^^;
なので、3級以上になったら商工会議所に行って、日商珠算検定を受けてみましょう。とお願いしています。

現時点ではこの方法がベストだと思いますが、もっと他のやり方が(ピコによって)開発される可能性もあります。子どもにとって良い事ならば私は大歓迎ですね!

段位について

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ピコは段位の取得は積極的に推しておりません。
理由はピコ自体の目標が珠算・暗算2級取得だからです。それと(段位の取得は)現代の子にあまり合っていないと考えるからです。


※上記は段位の認定基準。日商と同じなので使いまわしです。

段位の取得は、珠算での限界を軽く超えています。
見取り算に至ってはそろばんを使うとまあ初段くらいまでしか受かりません^^;
(基本的には、3桁~4桁位に区切ってすべて暗算でやるしかありません)
また、かけ算・わり算も途中は完全に暗算で行い、そろばんはメモ代わりと言った扱いになるわけです。
(すべて暗算でやる方も多いです)

例えば22×963と言う問題があったら、2*963を一瞬で暗算して(考えもせずに指が動くレベル)、1926とそろばんに置きます。なので、そろばんに数字を入れるのは8回(4回×2回)になると言うわけです。しかも両手を使うのは必須です。(他にも省略方法はあると思いますが、ここはあくまで例)
え?そろばんって片手でやるもんだと思ってました^^;
と言う方は多いでしょうね。両手使わないと間に合いませんから!

かけ算3回を、18、12、06とご丁寧にそろばんに置いていく、なんてことはまずしないのです。繰り上がりとかやってる暇はありませんから。
しかし、これが出来るようになるには…圧倒的な能力と圧倒的な練習時間が必要です。

現代の子にそれが必要かと言われると…ピコとしては、うーんnnnnn
と言うわけです^^;

※必要だと思われる方は数少ないそういう教室を探して行けばよいと思います!
週4とか週5とか通って、毎日そろばんをやる必要はありますけどね^^;

暗算について

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続いて暗算です。

暗算に関しては、、、ピコと日商は全く一緒です^^;
なので、日商の方を参考にしていただければ…

日商編リンク

ピコとしてはフラッシュのソフトも自前で開発していることもあって、暗算とはそもそもフラッシュ暗算も(読み上げ算も)併用して鍛えるもの、というまでの認識にもっていきたいところですが、授業料の問題もあったりして、まだ取り組めておりません^^;

そもそも本当に最後に必要なのは暗算なんですけどね。あまりそういう認識はされていないので、まずは暗算の重要性を説くところから始めないといけません。

まとめ

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さて、外部の方にはクローズになっているピコ検定を解説しました。
基本的には日商を活かす形でデザインされているので、日商検定を取りたいと言う方にもおすすめですし、
特に資格にはこだわらない方でも基礎を最重要視しているので、きっちりと能力は身につきます。(やる気をもって取り組めば)

という事でピコへの入会をご検討ください^^
ちゃんちゃん♪

そろばんは、
お子様の可能性を広げます

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計算力・集中力・忍耐力・判断力、記憶力・想像力・発想力など、一生モノの力を身につけられます。そろばん脳(頭の中のそろばん)を作れます。

よろしければ、キャットリーの特長そろばんの効果についてもご覧ください。

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